柳下毅一郎氏のblogにてアルフレッド・ベスター『ゴーレム100』のゲラがすでに出来上がっていることを知る。待ちましたよ。国書刊行会のサイトでは六月発売予定になっていて、それさえ知らなかったんだけど、まあ今月中の発売はなくてもさすがに年内発売は堅そうだ(昨年末の時点ですでに翻訳が完成しているとかいないとか聞いていたのだけど)。待ちきれなくて、というわけではないが、翻訳者(渡辺佐智江)つながりでキャシー・アッカー『わが母 悪魔学』を買ったばかりなのでタイミングがいい……というかこっちは読むの後まわしになりそう(Kathy ackerがこの訳者の手によって日本に紹介されたのは最高の巡り合わせだったと思うし、振り返れば四冊も翻訳されたのは奇跡的だとさえ言える。どのように受け入れられたのかはよく知らないが現状が物語っているような気もしないではない。女版バロウズとかパンクがどうとかフェミニズムがどうとかそういう物珍しさ本位の腫れ物に触るような評価に押し込められていたら……。切に願う。『血みどろ贓物ハイスクール』がいきなり白水Uブックス化したりしないだろうか。しないだろう。レイアウトが汚くなりそうだ。夢の図は折り込みにすればいいだろうけど。一時期単行本を肌身離さず持ち歩いていたものだ。もちろん一種の比喩として)。例のごとくメモ帳として。ジーン・ウルフもまた国書で出すようだね。あと気がついたらリチャード・パワーズも出ていたね。ところで『黄金虫変奏曲』はもう原書で読んだ方がいいのかな?『さまよえる魂作戦』でひどい目にあったけど。まあ普通に考えて『囚人のジレンマ』は来るべき『黄金虫』翻訳版への身体慣らしのようなものとしてあたるべきなのだろうが……。