BSマンガ夜話、二夜目の五十嵐大介『魔女』がかなり面白かった。のっけからいしかわじゅん全回転。もう、これが見たかったんだよ! という感じ。昨夜は声の調子が悪かったように見受けられたのだけど今夜は別段そんなこともなく、本気で作者の技量に惚れ込んでいる様をにじりにじりとさらけ出す。夏目房之助の口から『ALWAYS 三丁目の夕日』の名前が飛び出したときやそれを受けて岡田斗司夫がやや筋違いの批判を展開したときなんて、「いけ!いしかわ、目にものを見せてやれ!」とテレビの前で握りこぶしを振りまわしたりもしたものだ(もちろん水木しげる諸星大二郎の名前を連呼するよりは多少誤解を生んでもわかりやすさ、少なくともその方向性をクリアに示すことを採るのは限られた番組枠内のワンコーナーたる「夏目の目」のさらにほんの一部分の時間内では当然の選択だろうし、岡田氏の批判もひとつの意見としては妥当な範囲内ではあるのだけど。絶対に「説教くさい」みたいなこと言うだろうなあ、と思っていたし)。明日の『のだめ』はあらゆる意味で不安ではあるのだけど。作品(の雰囲気や出来映え)に即応してヌルーい感じでだらだらやってもらえれば何よりだが、まあ、荒れるなら荒れたっていい。変に遠慮して賛辞一辺倒にさえならなければ。