すわ!良い生地じゃない!(感嘆)

 昨日はいろいろと音源が届いた。モノポリーズ、にせんねんもんだいテニスコーツ(1stです)、ECD日比谷カタン。大本命はモノポリーズで、数日おきくらいで無性に聴きたくなるのでそのたびMySpaceに足を(指を?)運んでいたのだけど、もはやそれでは飽きたらず、まあその存在を知ってからずっと自分の普段の行動半径内で探してはいたもののどうしても取り扱っている店が見つからなくて、そのうちでいいかなあと思っているうちにもどんどん興味が膨れあがってきてあらもうこうなったらどうしようかしらと落ち着きをなくしているとかねてより喫茶店のごときレコード屋のごとき不思議スペースと音に聞き東京在住のマッチ柄電気スカートのウクレレ嬢に連れて行ってもらうことをねだるも折悪くいまだ実現していないかの名高き円盤にて取り扱っていることを知り、さっそくHPをのぞいてみたらあるじゃない! しかも残り一枚じゃない!(いま見たらSOLD OUTになってました)ということで他に目に止まったものをいくつかカートに入れてさっさと注文したら翌日に発送完了のメールが来たじゃない! あまりに早い仕事に感謝。通販のシステム等軽くてとてもわかりやすいので今後もちょくちょくのぞいてみて変なCDRとか買ってみようかと思います。

 で、そういう流れだから到着したらとりあえず、包装をといてプレイヤーにセットするのももどかしいというほどのことでもないけど当然の儀式として『モノポリーズ1』の封を開け、手書きの愛らしいジャケットを確認しながらCDRをプレーヤーに挿入し機械が認識し終えるのを待たずに再生ボタンを押し、チューバの先導する音量控えめのスカなイントロが流れてきてようやくお馴染みの「赤い花」が一曲目であることを知った。おおMySpaceで聴いたのと同じだ! と嬉しくなり、その嬉しさが持続したまま約30分が過ぎ去った。8曲入り。これがたった315円とはなんとまあロッテさんも裸足で逃げ出す採算度外視ぶり。某ひだまりスケッチの同人誌以来の、いやそれを上まわる感激。これはもう相当のものだとささやきいのりえいしょうしたい。やっぱり「赤い花」がいいよね、いやいや「どくだみの花」もかなりのもの、それをいうなら「名づけのマンボ」もさあ、そうはいえども「メエ」でしょう、おいおい「穴のワルツ」を忘れてんじゃないの、その前に「甘い湯気」だって、最終的には「夜道のひとり歩き」かな、そう見せかけて「みつばちの紋章」ですわ……ってな具合に結局は全曲挙げざるを得ないこの我が身の不始末はどうしたものか。自宅録音のごとくわざわざノイズを排さずにその場の空気を丸ごと収めたかのような音を聴きながら、大らかに高らかに口にされる言葉ひとつひとつにいちいち誘われてしまう。曖昧さや不確かさを捉えた確かな言葉が気温を伴いながら紡がれ歌われるこの幸福さ心地よさ。MySpaceにはオーセンティック歌謡スカとある。ここ数年どうも歌謡曲風というかそれっぽい装いの音楽が苦手だなあとひしひし感じていたのだけど、なるほどまさにこれこそauthenticなるものぞ、としみじみ納得した。