寝る前に中村光聖☆おにいさん』を読んでいたからだろうか、夢の中で見知らぬ顔の大家さんから家賃未払いを激しくなじられつづけ、冷えびた呼吸に身体を縁取られながらゆっくりと朝を浮上していたのだが……。

 せっかくメモしておいたのにNHK衛星第二ロベール・ブレッソンラルジャン』を危うく見逃すところだったのはこのページに気を取られていたからだった。例のごとく柳下毅一郎氏のblogでちょっと気になるコメントを見かけ、まさかよもやとドキドキしながらクリスピン・グローヴァーの公式ページをのぞいてみたら……「ぎゃあああああああ」と土蔵の奥から聞こえてきたら誰でもぬかおののきに見舞われること受けあいのいわゆる嬉しい悲鳴を頭のいただきから捻りあげる羽目になったという次第。簡単な話、俳優であり(もっとも知られているのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主人公の親父。ちなみに間がいいというかなんというかシリーズ三部作を週末に衛星第二でやるってさっき言ってた。『ラルジャン』のあの呆然とするほかない唐突な幕引きを経た直後にいささかの余韻も許さず「チャーチャララッチャッチャッチャー」だもんなあ。ブレッソンなみに容赦ないよ。ところで一作目の公開年って『ラルジャン』のたった二年後だったんだね)作家であり映画監督でもあるCrispin Hellion Gloverの世に言う"IT"三部作の第一作目"What is it?"がカナザワ映画祭にやってくる、ということ。もちろんDVD化も日本公開もほとんど見込みなし! しかも監督本人の手によるBig Slide Showなる謎の見せ物とQ&Aとサイン会まで……というかグローヴァー作品を見るということはつねにグローヴァーその人との接近遭遇を果たすということとイコールなのだ。狂っているとしか言いようがないが、だからこそ尊敬と憧れを握りこむのだし、この機会を決して逃すことがあってはならないとも思う。主催であるかなざわ映画の会のほうではまだ詳細の発表はないようだけど、そんなもの待つまでもなく一瞬で五度目の金沢来訪が決定しました。映画の内容についてはまあこのイメージを見てくださいよ。これでピンとこなければ下記のyoutubeからの引用を見てもらえればけっこう。