2008-01-01から1年間の記事一覧

またもや紀伊國屋先生……

無意味に稀少化し各所でアホみたいな価格が付せられしかも品質がよろしいとは到底言えなかったビクトル・エリセの諸作がついにDVD-BOXとして復活……とのこと。寝惚けていた頭も一気に冴えましたよ!(明日も早いのに) 言うまでもなくいままでの状態が異常だ…

シャマランを観るぞ!と鼻息あらく出かけたが気がついたら『崖の上のポニョ』を泣きながら観ていた、というありがちな顛末。やりたくないことは極力やらず、やりたいことだけを全力でやったという印象を持つ。実質的にこれが遺作でもいいのではないだろうか…

ornette coleman好きにはけっこうたまらないものがあるよ、との聞こえよがしの囁きに乗ってうかうかとkornstad trioを買い、帰宅していそいそとプレイボタンを押すと、ゆっくりと揺らめきながら浮上しつつ沈み込むギター音と彼方で歪むバイオリン、そして湖…

とりあえず

カナザワ映画祭2008 フィルマゲドンのラインアップがすごすぎる……。クリスピン・グローヴァーおよびワイズマンの日本初公開作品二本に……意志の勝利!?……はだしのゲン! あ、アブグレイブの亡霊ってなに……消えた少女たちっておいおい……そして蟹工船ニュープ…

先月観たポール・トーマス・アンダーソン『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は観客を幕引きと同時に起立と快哉の喝采に駆り立てる作品だったとは思う、実際には腰を浮かしかけながらも緩慢に喉を上下させるだけでそのまますぐに腰をおろしたのだけど(シネコ…

ついさっき万田邦敏『接吻』を見て帰ってきたところ。こういう映画を観て即座に内容に立ち入った感想を口にしてしまうのは品がないとは思うし、そうせざるをえないのならば残念なことだなあと予定調和的な一抹の情けなさと侘びしさを禁じ得ないのだけど、大…

寝る前に中村光『聖☆おにいさん』を読んでいたからだろうか、夢の中で見知らぬ顔の大家さんから家賃未払いを激しくなじられつづけ、冷えびた呼吸に身体を縁取られながらゆっくりと朝を浮上していたのだが……。 せっかくメモしておいたのにNHK衛星第二のロベー…

メモメモ

あー忘れてた忘れてた。先週NHK衛星第二で吉田喜重やってたんだった。一本もみてない……。とりあえず火曜日の『ラルジャン』だけは忘れないようにここに書いておこう。 もうひとつ。東京でやるのは知っていたけど大阪ではスルーだと思っていたんでうれしいフ…

斉藤和義かと思ったらエレファント・カシマシでした

新刊屋と古本屋を兼ねる大阪天下茶屋駅にある天牛書店を久々にのぞいてみたら今日は一律220円の日だった。個人の関心による選別のフィルターが働いているのかも知れないが、同じ価格帯でも巡ってくる日が異なればラインナップの色合いも若干変わる。妙に柄谷…

土曜日は中津芸術文化村ピエロハーバーにてウリチパン郡『ジャイアント・クラブ』レコ発もといリリース・パーティ。十三にはFandangoと第七藝術劇場があるので何度か足を運んではいるがまさか梅田駅とのあいだに挟まっている阪急中津駅で降りることになると…

ひょっとしてあるかなあ、と茶太『空の記憶』を買うため寄ったついでに新刊コーナーを覗いてみたら案の定というか意外にもというかありましたよジーン・ウルフ『拷問者の影』がとらのあなに何冊か。さっそく恩恵が……。カバーも実物を手に取ってみたら思った…

一部映画館はいまだ心入れ替えることなく観客を映画泥棒扱いしている。しかしいったい映画を誰から盗むというのか?その場合盗まれる映画ってのはなんのことだ?そもそも何度観ようと決して映画を所有できないがゆえに無理を押して、万難を排し、不愉快な仕…

パンダサソ〜、パンダサソ〜

『ノーカントリー』を観た翌日に何の気なしに『悪魔のいけにえ』を観ていたら、冒頭でいきなり若者たちの乗るバンが屠殺場の前を通りかかり、中のひとりが「昔はハンマーで脳天を割っていたがいまは空気銃でボルトを撃ち込むんだ」と身振り手振りをまじえて…

岡田利規の小説が大江健三郎賞を受けた、との報せ。え、もうそんな季節なの、とまずそのことに驚いたりもしたのだが、ともかく前回の長嶋有につづいて、しかも今回はまったく予想外だったこともあって非常に喜ばしい限り。岡田氏の小説を読みながらベケット…

心斎橋クラブクアトロにてANIMAL COLLECTIVE。十人十色という言葉があるが、この世には赤や黄色や青という抽象的な混じり気のない色そのものが存在するわけではなく、様々な色同士が様々な割合で混じり合い、決してそれらすべてにあらかじめ名前がついている…

歌姫は売り子を兼ねた

島崎藤村がその場にいたらそう呟いたであろうが、ともかく昨日一般参加者としてM3大阪に足を運び、熱気やら痺気やら権謀術策やら深謀遠慮やら血やら汗やら因果のセル片やら天涯のだるま質やらがぶつかり合い立ちこめまみれ錯綜するグランキューブ大阪の決し…

七尾旅人かと思ったらCHARAでした

『ラザロ』『狂気の海』『一万年、後....。』の三作がいずれも学生とともに(『一万年』はそういう企画ではじまり、実際にはそうならなかったようだが)DVで撮られた2007年公開作であることに何の意味があるのかというと別段何の意味もないのだろうがこの偶…

OLの嗜みではないが……

土曜日は井口奈己『人のセックスを笑うな』、高橋洋『狂気の海』、沖島勲『一万年、後....。』という冷静になってみると正反対というか、けっこう無茶な組み合わせ。後ろ二本はビデオによる二本立て上映で、このままその日の観た順番になるのだが、もし逆だ…

全裸待機の必要

新装版『拷問者の影』: 映画評論家緊張日記 こ、これは朗報ではあるが、しかし……。まさかジーン・ウルフが新世界の王になるとでもいうのか……。(『ポストマン』も衝撃だが)

あーこんなん出てるんやなあ、ということで。ロベール・ブレッソン DVD-BOX。収録されているのは『ジャンヌ・ダルク裁判』『湖のランスロ』『たぶん悪魔が』の三作。(amazonのレビューにも書いてあるけど)そこは当然ジャンヌ・ダルクじゃなくて『抵抗』だ…