2007-01-01から1年間の記事一覧

『まなびストレート!』11話をみたのですが……やはり性急さは否めない感じがした。まなびが花火に気づいて見上げる一瞬の動作と表情なんかたまらなく好きだし、学園祭及びその準備の描写に割り当てられた放送時間の尺が短すぎるとも思えず、また画面上に表れ…

[rakuten:book:11897900:image:large] シャルル・フーリエ『愛の新世界』は緒文にあたる「情念研究と自然の物質的豊かさにおける神の兆候について」なる見出しからはじまるわけだがその前頁、正確に言えばその前頁は扉で、本文全体が切り分けられた六つの塊…

Gene Wolfe"The Urth of the New Sun"が翻訳されるらしいのね。いつだかわからないけどね。早川でね。それでね。おっと思ってね。これを機に既刊の『新しい太陽の書』の復刊でもないのかなって期待して調べてみたのね。するとね。調べるまでもなくね。つっと…

それで今日は兵庫県立美術館でビル・ヴィオラ展「はつゆめ」をみて(シモーヌ・ヴェイユとヴィオラを並べるとその向こうに仏教や禅などの東洋思想が立ち現れてくる。ヴェイユ自身の書くものはほとんど仏教的とは言えないと思うが、ヴィオラの作品を体感、つ…

その日はPaul Zukofskyの奏でる弦の音色を聴いて布団のうえにうずくまり、顔を埋め、嗚咽に近い呻き声を漏らしながらのたうちまわり、やがて行為を奪われたままじっと身を晒しているほかなかった。一曲目の武満徹「悲歌」でヴァイオリンという楽器をはじめて…

放映終了から半年が経過しようとするいまなお『シムーン』が熱い……というか存在感をいや増している気がするのはおそらく我が家の不在の居候であるところの脳細胞二個マンの要請というか導きによって週に一〜二本のペースでテレビ放映分を再度頭から観返して…

いつのまにやら一月も過ぎ去ろうとしていて特に早いとも遅いとも感じないのだがああ、過ぎ去ろうとしているなあ、と『遥かに仰ぎ、麗しの』の本校シナリオと分校シナリオを交互に読みつつとりあえずはようやく今年一本目の映画。『スキャナー・ダークリー』…

一歩下がって反省するうえで、理論が必要なのです。私が好きなのは……あなたは若すぎて記憶しているはずがありませんが、三、四十年前にアイルランドは初の世俗的な首相、ギャレット・フィッツジェラルドを迎えました。友人に聞いたところによると、彼は素晴…

葬式DJ@営業中

板間に澱目の仕事場というか砂地塗れの分娩室というかIT起業系の気まぐれ狩人風ひつじ小屋の隅っこに置かれ古びた地方新聞の記事や見慣れない幾何学的な図像の殴り書きなどが何枚か貼り並べられているホワイトボードのいちばん目立つところに掲示してあるキ…

映画。2006年もまた観ていない、観ていないと例のごとく同じフレーズを囀るほかないのだがではどれだけ観ていたら「それにしても今年はよく観たなぁ」とキングサイズのソファに身を沈めながらしみじみと目を細めブランデーグラスを傾けることができるのかと…