2005-01-01から1年間の記事一覧

覚え書き

金沢21世紀美術館にて"フレデリック・ワイズマン/人間観察の極意"。時間の都合で今回観たのは"Welfare"(福祉)、"Titicut Follies"、"Juvenile Court"(少年裁判所)の三本。映画とはつまりどういうもので、またどういうものでありうるのか、ということを映画…

Five people to whom I'm passing the baton

特に思い当たるひとがいない。家族にでもまわしておきます。

Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me

The Heavy Blinkers "Baby Smile" 瞬間の僥倖、過不足なく、すでにそこにあったもの、聴いた瞬間にすべてがわかり、充ち、そっとこの曲のために用意していたその場所を空けた。それ以来ずっとそこで鳴りつづけている。ひとたびその場所に来ればただちにその…

The last CD I bought

毎度のこと山の神にねめつけるような眼差しで「で、何の仕事をしているんだっけ?」と問い詰めを受けるのだけどともかく世界各地から音源が舞い込み入れ替わりに別の音源を世界各地にばらまく日々であるためこの質問にはうまく答えられない。あえて言うなら…

Song playing right now

橋口亮輔『ハッシュ!』のオーディオコメンタリー→阿部薫『なしくずしの死』……これはもう音楽とは呼べない。全身を鞭打つようにひねり出された単なる無駄でありどうしようもなく場当たり的で何の才能も感じられぬひたすら聞き流すしかないそうせざるを得ない…

Total volume of music files on my computer

コンピュータは2台あるのだけど合計しても2〜3GB程度。大まかな内訳としては公式webや雑誌から採取したゲームの主題歌やサンプル、海外サイトから採取したブートレグ音源、あと手持ちのCDからリッピングした曲が多少。

"musical baton"受け取っておきます。意味はいま調べて無理やり諒解しました。

今日の片隅リクエスト。すこしくらい高価くてもいいからHans Jurgen SyberbergのDVD-BOXを早く出してください。ちょっと日本はドイツに厳しめ姿勢なんじゃないの、かつての同盟国なのにね!?『ルートヴィヒ二世のためのレクイエム』とサーシャ・ソコロフの…

冨永昌敬「京マチ子の夜」を観た。映画というものはそもそもわけのわからないものだった、幼少時に映画館で観て衝撃を受けた『グレムリン2』というすばらしいゾンビ映画からしてわけがわからないまま興奮するほかなかったし、それ以降一貫して映画というも…

《最近はいつも部屋を出がけに隣室の新聞を抜き取り、そっとバッグにしまい込んでそのまま外出することにしている。したがって折込チラシごと新聞を持ち歩くことになる。しかし新聞は読まず、かといって捨てもしない。当日に刷られたという事実はどこかあり…

明晰なる者に……ではなく、求道とは程遠い身振りで天真爛漫に明晰さを志す者に問いたい、答えなど期待するべくもないが問うしぐさだけはしておきたい、明晰さと引き換えにあなたが手放すものは何なのか。あるときそっと音楽から耳をふさぐ。床に這いつくばっ…

あった間にあったやっと見つけたひとりでできた、別に探しても求めてもいなかったけど……気づかなかった、形式から見捨てられ見切りをつけ意味へと散乱し知らぬうちに裏切られるあの鈍重で聞き分けの悪い散文のうごめきに覆われていたので見過ごすところだっ…

《いや違う、月ではなく、明るい時計の文字盤がぼくに向かって光っている、――いったいぼくのどこが悪い、弱い星たちの乳くささを感じているからといって?それにぼくはバーチュシコフの傲慢さがいやだ。「何時?」とこの世界で聞かれたのに、彼は物好きな連…

色合いだけで泣きそうになってしまうことがある。仕事の合間にぼんやりと開けたり開いたりしていた自分宛てではないメールの中で……いたずらに感傷や郷愁をまねくような条件もなく、またなんら個別性のないあらかじめメールブラウザに備えられた朱色の文字列…

Marvin gayeの物まねで「スゴいの〜」と歌うグッチ裕三を観てしまったらもうおしまいだ、"God is love"は正座して聴こうが逆立ちして聴こうがもはやグッチ氏の多重コーラスにしか聞こえない。もちろんそのこと自体は歓迎する。ところでSound Horizonの「黒の…

パソコンの前に胡坐をかいて生活のただなかを交差する「待機」のはざまでぼんやりと手近なところに転がっているいままで散々目を通した本やチラシや雑誌の断片を拾い上げては放り捨て(一昨年に行った豊田道倫の弾き語りワンマンライヴでもらったチラシにCD…

なんにせよ技術を軽んじぬこと。最小単位の正確さを積み重ねることで自らの身体の中に論理(倫理)を構築し、しかし身体の外であっさりとそれを裏切り無理やり別の体系を引き込む「技術」を身につけることにとりあえずは関心を持っておいてほしい。上の空で…

具体的に何かに煮詰まっているわけではないしそもそも煮詰まるほど意識的に何かに取り組んでいるというわけでもなくただその日暮しで緩慢に生きているだけなのだから強いて言えば「生きる」ことに煮詰まっているということなのかも知れないけどそんなことあ…

まな板の上でネギが刻まれるように、鍋のなかでにぼしからだしがとられるように小説が書かれることをいまは願う。生活の反復のただなかで、よそ見をしながら、ときおり手元に注意を払い、規則正しくアルミや木やセラミックを打つ水や外から不規則に飛び込ん…

「難しいことを易しく語るものこそ本当に賢い人なのだ」……ならばその本当に賢い人をこそ軽蔑せよ。手近な正確さに惑う者、手近な正確さによって惑わせる者を警戒せよ。わざわざ自身のために閉ざされているはずの扉を踏破し、雑踏の中にもぐりこみ、埃にまみ…

《大西洋上に低気圧があった。それは東方に移動して、ロシア上空に停滞する高気圧に向かっていたが、これを北方に避ける傾向をまだ示してはいなかった。気温は、年間平均気温とも、最寒の月と最暖の月の気温とも、そしてまた非周期的な月の気温の変動とも、…

テレビで『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』をやっていたので途中からだったけど最後まで観る。どっと疲労する。よくは知らないけどおそらくこの映画はファンから歓待をもって遇されているのだろう、ということはテレビシリーズもおそらく「この線」で受け…

どうも今年に入ってからパソコンが不調で難儀する。今度はモデムとの通信ができなくなる。いくつかの消極的事情によりいまだ世にも稀少なダイヤルアップ接続者の立場に甘んじている身なのでとりあえず1500円ほどの内蔵モデムを買ってきて装着。気を取りなお…

『ひぐらしのなく頃に解』を読みながら。果たして小説は詩を羨むだろうか。詩が小説を羨むなんていうことはあるだろうか。詩は小説の大半を覆う単純労働の、蛇行する思想の痕跡を蔑むにちがいない。足を引きずり、地を舐め、重みに拘束され、ひたすらA地点か…

『ドラえもん』の未収録作品集が出ていたので目についた吾妻ひでお『失踪日記』といっしょに買ってくる。『ドラえもん』はあくまでてんとう虫コミックス未収録というだけでFFランド等で読んだことのある作品も収録されているのだけど(「グルメテーブルかけ…

発売当初は取り扱っていないようだったので購入を見送ったまま忘れていたHoodの"Outside Closer"がいつのまにかamazon.co.jpで取り扱いをはじめていたのでとりあえず購入手続きをしながら"Cold House"を聴いていた(amazonは一度予約受付した商品を勝手に取…

ただ観念の教室でのみ「一度きり」は許される。ゆえにSasha Sokolov"A SCHOOL FOR FOOLS"についてこれからは書く、何年(何年!)かかっても、何度でも、執拗に、徹底的に、それを心掛け、誰に読まれることなくとも、そしていままでも書いてきたつもりだ、何…

(最近二度目の通し観を果たした『学園戦記ムリョウ』というアニメ内でもおそらくわずかに掠っていた事柄なんだけど)あらゆる系譜から切り離された「絶対的な孤児」というのは条件の産物でしかないように思うのだが、それはともかく目下関心のある作品から…

視力がよくないにもかかわらず仕事場と自室と映画館以外ではほとんどメガネを外して生活しているおかげでわざわざ見なくてもいいものまでをも見てしまうはめに陥る……実際には視界に入ってきてそのまま出ていってしまうようなものまでいちいち立ちどまって認…

そのとき具体的にどのような視覚イメージに襲われていたのかまったくおぼえていないしその「おぼえていないこと」の度合いの過剰さのみがひたすら触れ心地の悪いのっぺりとした暗闇として視覚(という感覚処理の根っこの部分に)迫ってきていたようにも感じ…