ナーヴァナとナボナって似てるよね

喜びより先にいったい何事だこの薄ぼんやりした安っぽいジャケは?という感想が浮かぶのだがともかく待望の『悪魔のいけにえ』再刊が六月に決まっていたことを遅まきながらに知る。ジャケは変だがこのご時世に再刊までこぎつけたその労苦に免じてここはやは…

閉店準備をはじめ山のような段ボールが表に出された難波sofmapの前を通りがかったら黒沢清似の警備員がいて二三台店舗の前に駐車しっぱなしだった自転車を抱えて壁側に寄せていた。何気なく店舗の方に顔を向け、この時間帯によく見かけるホームレスの二人組…

岡田利規によるワークショップ&パフォーマンス発表公演『奇妙さ』。早めについたので伊丹駅の近辺をウロウロしていたら電光掲示板にて今日の天気「くもり」という明白このうえないというかただちに空を見上げた方がよっぽど迅速かつ精確に得られるであろう…

『まなびストレート!』11話をみたのですが……やはり性急さは否めない感じがした。まなびが花火に気づいて見上げる一瞬の動作と表情なんかたまらなく好きだし、学園祭及びその準備の描写に割り当てられた放送時間の尺が短すぎるとも思えず、また画面上に表れ…

[rakuten:book:11897900:image:large] シャルル・フーリエ『愛の新世界』は緒文にあたる「情念研究と自然の物質的豊かさにおける神の兆候について」なる見出しからはじまるわけだがその前頁、正確に言えばその前頁は扉で、本文全体が切り分けられた六つの塊…

Gene Wolfe"The Urth of the New Sun"が翻訳されるらしいのね。いつだかわからないけどね。早川でね。それでね。おっと思ってね。これを機に既刊の『新しい太陽の書』の復刊でもないのかなって期待して調べてみたのね。するとね。調べるまでもなくね。つっと…

それで今日は兵庫県立美術館でビル・ヴィオラ展「はつゆめ」をみて(シモーヌ・ヴェイユとヴィオラを並べるとその向こうに仏教や禅などの東洋思想が立ち現れてくる。ヴェイユ自身の書くものはほとんど仏教的とは言えないと思うが、ヴィオラの作品を体感、つ…

その日はPaul Zukofskyの奏でる弦の音色を聴いて布団のうえにうずくまり、顔を埋め、嗚咽に近い呻き声を漏らしながらのたうちまわり、やがて行為を奪われたままじっと身を晒しているほかなかった。一曲目の武満徹「悲歌」でヴァイオリンという楽器をはじめて…

放映終了から半年が経過しようとするいまなお『シムーン』が熱い……というか存在感をいや増している気がするのはおそらく我が家の不在の居候であるところの脳細胞二個マンの要請というか導きによって週に一〜二本のペースでテレビ放映分を再度頭から観返して…

いつのまにやら一月も過ぎ去ろうとしていて特に早いとも遅いとも感じないのだがああ、過ぎ去ろうとしているなあ、と『遥かに仰ぎ、麗しの』の本校シナリオと分校シナリオを交互に読みつつとりあえずはようやく今年一本目の映画。『スキャナー・ダークリー』…

一歩下がって反省するうえで、理論が必要なのです。私が好きなのは……あなたは若すぎて記憶しているはずがありませんが、三、四十年前にアイルランドは初の世俗的な首相、ギャレット・フィッツジェラルドを迎えました。友人に聞いたところによると、彼は素晴…

葬式DJ@営業中

板間に澱目の仕事場というか砂地塗れの分娩室というかIT起業系の気まぐれ狩人風ひつじ小屋の隅っこに置かれ古びた地方新聞の記事や見慣れない幾何学的な図像の殴り書きなどが何枚か貼り並べられているホワイトボードのいちばん目立つところに掲示してあるキ…

映画。2006年もまた観ていない、観ていないと例のごとく同じフレーズを囀るほかないのだがではどれだけ観ていたら「それにしても今年はよく観たなぁ」とキングサイズのソファに身を沈めながらしみじみと目を細めブランデーグラスを傾けることができるのかと…

吉増剛造の千原Jr.に似てきたる由

音楽はどこに潜んでいるかわからないし当然あるべき場所にあるとも限らない。いまそこで鳴っている音とは別物として音楽は想像的なものでしかありえないし、音という名の運動、働きかけ、衝突、痕跡が消え、去り、誰もが忘れ果てたあとの学問、つまり音学と…

XTC"Knuckle down"の歌い出しって"Till there was you"みたいっすね……(音のアプローチというか響き方は『Love you』あたりのThe beach boysを彷彿とさせるが。このアルバムは三曲目でとつぜんメロディの塊が降って湧く……実はとうにそのただ中にいたのだがあ…

「あえて」など必要ない。黙ってやれ。やらないなら黙っていろ。言語と行為の関係がこの二択に収まってしまうならば誰も苦労はしないがそのことを差し引いてもその物欲しげな面持ちを粉々に粉砕するにはじゅうぶんだ。「いまさら」だっていい、だって「いま…

とっくに受付終了になっていたはずがたまたまのぞいてみたらなぜか購入可能になっていたので本日無事『THE IDOLM@STER』通常版(とXbox360用フェースプレートのセット)の予約を衝動的に完了してしまった(直後に確認してみたらまだ購入可能で、数分後に再度…

Frederic Wiseman "Meat" "Near Death"、黒沢清『LOFT』、川崎和男展。先に川崎展について書くとこれはひと目見てすぐわかる面白い展示。順路のはじめに位置する部屋に半円に区切られたステージに数十台のモニターとそれを背後から映し出す鏡面が据えられて…

小島信夫が「芥川賞作家」呼ばわりされている。そうか獲っていたっけなあ、そうでないはずはないよなあ……と思う。いつまでも「アメリカン・スクール」でもあるまいになあ……とも思うがそんなことは即座に忘れる(で、いま思い出したがたぶんまたすぐ忘れる)…

物語終了ののち、全員病死

メールでその報を知り、数時間前にすでに届けられてたその報せをようやく受け取り、「ふむ……」と瞬間思考が硬直しつつもひとまず瞑目し、しかしともかく列車の時刻に遅れぬよう薄暗さを整えはじめた露天アーケードをときおり駆け出しながらも基調は早歩きで…

コミックビームFellows!なる雑誌。店頭でシャーリー・メディスンの顔が飛び込んできてたちまち色を失いつつ雑誌を手に取り裏返してみると山名沢湖の名前が目に入ったのでとりあえず平静さを取り戻すためにいったん売り場から離れ、店内を一周し何冊かの本を…

五穀米カレー、食べたし

『レディ・イン・ザ・ウォーター』を観終えて、すなわちラストを通過し、終盤のいかにも即席で場当たり的で不格好な儀式、「告白」する管理人の後ろでつながれた手のぞんざいさに、全体が捉えられるのではなくその連結の断片だけが背後にそっと映り込むその…

ジョー・ダンテとシャマランには何が何でも映画を撮らせつづけよ!

蓮實 中上健次の『枯木灘』だってそうですよ。みんな、偶然に腹違いの妹と一緒になったりするはずないっていうわけでしょう。ところがそれを書いた後で中上は真剣になっちゃって、それをパロディのパロディというふうに考えないで、実際にはそういうのはいた…

YouTube 歌いはじめて間もなくブライアンの手がカールの肩にまわる。ここで泣かずにいられようか。いられない人種もいるのだ、ということだ。もちろん泣くほかない。当然美しいハーモニーも健在なのだが、それに留まらずところどころに染みのようにわずかな…

プロペラを止めた、頭取の声を聞くために

とりあえずFrederic Wisemanについては三本すべて見る強行軍敢行の方向で検討中。『臨死』を外すなんてお話にもならないでしょう、ということで半ば押し切る形で。その前の週の『キングス&クイーン』も見逃すわけにはいかないのでちょっと大変なことになり…

ワイズマンキターーーーー!

いざ金沢三度。『肉』『法と秩序』の二点狙いで行くか『臨死』の一点狙いで行くか迷うぜ。金沢移住をそろそろ検討しはじめるべきか?冗談きついよ。

静観を決め込みたいので小耳に挟むくらいで留めておきたいが『おたく☆まっしぐら』のあまりのシステム不備というか杜撰な仕上がり具合に各地で阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられているとかいないとか。同人やロープライスものをのぞくと『SummerDays』以来の…

かつて一票を投じたように記憶しているがブレッソン『シネマトグラフ覚書』が筑摩書房のフェアか何かで約二十年ぶりの増刷。相当にめでたい。賢明だが愚図な諸兄はたかだか二千円なのでなくならないうちに買っておくが吉かと思われます。本当に書籍って安い…

何度目かの挑戦か知れないが埒があかないのでとりあえず最近観た映画、買ったものなどについての記述を半年くらいは継続的に連ねていきたい。 黒沢清『LOFT』。まず冒頭の色とりどりに煌めく湖のカットで『回転』を思い出した……が実はおそらくここには鑑賞時…

もう警察に言うしかないな

Voltage of Imagination「あさやけぼーだーらいん」制作がblogにて正式告知。そしてプレサイトにてサンプル音源とイメージが公開。茶太氏は全面参加なのかone of themなのかは不明だがとにかく彼女の歌唱によるサンプル曲にもうすんでのところで死にそう。心…